慢性疲労症候群、線維筋痛症、顎関節症、脳脊髄液減少症など

心身医学会総会で「精神科疾患とのcomorbidityが問題となる身体科疾患」というシンポジウムの司会と担当。とりあげられていた疾患は慢性疲労症候群、線維筋痛症、顎関節症、脳脊髄液減少症、過敏性腸症候群。重要で興味深い議論であったが気づいたことを。1)慢性疲労症候群、線維筋痛症、顎関節症、脳脊髄液減少症などの病名を告知された患者さんが、その治療にもかかわらず症状改善しないなどの理由で精神科に診察依頼された時、「これらの診断は本当に適切なのか」、「精神療法を含めた精神科の治療を優先させた方がよいのではないか」と思えることがある。「身体疾患であると説明された後、精神科治療が重要である」と言われると患者さんは混乱するし、これらの身体疾患のような病名の中にもまだ診断として十分に確立されているとは言いがたいものがある。「十分に確立されていない病名であり、今後他の治療もありうる」程度の告知に止めておく方が科学的といえるのではないか。2)これらの疾患は、互いに、あるいは精神疾患のcomorbidityが多いとの話があった。精神疾患全般に言えることだが、comorbidityを多く考えないといけないということは、その診断がまだ練れていない、未成熟であると考える視点が必要ではないか。3)精神疾患においても脳画像や脳血流の解析が進んでいるが、これらの疾患でも脳画像などの異常が疑われているという報告があった。結局、精神疾患と身体疾患という区別自体、意味がなくなるのではないか。このシンポのタイトルには「精神科疾患」、「身体科疾患」という用語がある。精神疾患は精神の疾患で、精神科疾患は精神科が担当する疾患という意味であれば、このタイトルでもよいのかもしれないが、タイトル自体を考えなおすべきかもしれない。
プロフィール

Miyaoka Hitoshi, MD., PhD.

Author:Miyaoka Hitoshi, MD., PhD.
北里大学医学部精神科
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