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「自分は発達障害はわからない」という医師の診療依頼

大人の発達障害専門外来を担当していると、「自分は発達障害はわからないから依頼した」という精神科医にしばしば出会う。自閉症スペクトラム障害を含む発達障害の合併や鑑別を検討することは、すでに精神科診療に不可欠であり、統合失調症やうつ病という基本的な精神疾患の診断においても、その検討は必須である。彼らは統合失調症やうつ病の症状があれば、発達障害の合併や鑑別を考慮せず、そう診断しているのであろうか。私自身、発達障害を詳しく知ろうと思ったのは、発達障害そのものへの関心だけでなく、発達障害の診断能力がなければ、統合失調症やうつ病を診断できないと考えたからである。
 鑑別すべき疾患の知識を欠いたら、診断はできないし、適切な治療方針は決まらない。不十分な知識しかないのに、自分の知っている疾患の範囲でしか診療しない医師が少なくないという、うつ病や認知症でもすでに起こっている問題にどう対応するかは精神医療にとって急務であろう。また患者さんには「自分は発達障害はわからない」と平然と口にする医師の言葉を精神科医選びに利用して欲しいと思う。

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プロフィール

Miyaoka Hitoshi, MD., PhD.

Author:Miyaoka Hitoshi, MD., PhD.
北里大学医学部精神科

★北里大学医学部精神科HP  http://kitasato-psychiatry.juno.bindsite.jp/

■宮岡等のブログ  http://miyaokakitasato.blog.fc2.com/

■日経メディカル 連載:宮岡等の「精神科医のひとりごと」  http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/series/miyaoka/

■Medical Tribune:"Doctor's Eye"  https://medical-tribune.co.jp/rensai/2017/1019511159/

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